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コルト・ギャランの国内向け開発

コルト・ギャランの国内向け開発が進んだころ、対米輸出の話が持ち上った。この話は当時の重工副社長の主導で進められ、候補車としてはAY、すなわちのちのコルト・ギャランがあげられた。ひそかにアメリカのクライスラー社との提携話が進められていたのはこのころで、四十四年五月これが実現して「三菱重工業とクライスラー社の合弁事業に関する覚書」のサインが交された。「三菱重工業は自動車事業を分離・独立させ、この会社にクライスラー社も投資して、両社合弁にて自動車会社を運営する。販売提携や技術提携などを含むもので、具体的事項は今後の契約により定められる」五月十三日帰朝したM氏は、羽田空港でそう発表したが、これは他の国内自動車メーカーにとっても、行政指導の立場にある通産省にとっても衝撃的なことだった。通産省にしてみれば、国内自動車産業育成のため、製品輸入や企業進出に障壁を設けるなどいろいろな保護措置を講じて来たものの、国内の先進大メーカーにばかりメリットが片寄るうえ、海外からの、とくにアメリカからの圧力が高まりつつあったところから、四十六年には資本自由化に踏み切ろうと考えていた矢先のM氏発表であった。

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